
2019年03月28日 更新
AGAとは1,200万人が悩む薄毛の病気! AGAのメカニズムと治療法を解説
AGAとは進行性を持つ男性型脱毛症のこと。AGAは早期治療で予防・治療が可能です。「ヘア充への近道」と言われる効果的なAGAの予防法・治療法とは何なのでしょうか?
今回のAGA+では、メカニズムとその治療法を含めた、AGAの「本当の話」をします。
今回のAGA+では、メカニズムとその治療法を含めた、AGAの「本当の話」をします。
AGA(男性型脱毛症)と毛周期の関係とは

薄毛・ハゲに悩んでいる人の数は、なんと成人男性の3分の1にあたる約1,200万人。
そのほとんどがAGA(男性型脱毛症)だと言われています。
AGAとは、男性ホルモンによって毛周期が短期化されることで脱毛を促してしまう薄毛症状のことを指しています。
薄毛でなくても毎日髪の毛は抜ける:毛周期の仕組みとは
AGAを理解する上でおさえておきたいことが「毛周期」についての知識。
毛周期とは、髪の毛が生えてきて抜け落ちるまでの周期のことです。
薄毛でない健康な人の髪の毛も、一定の毛周期を繰り返し、毎日抜け落ちています。
通常、成長期が2〜4年程度、退行期が1ヶ月程度、休止期が5ヶ月程度。
1,000〜2,000日の毛周期を繰り返すことで保っています。
成長期の早期とは、毛根にある「毛母細胞」が活性化することで髪の毛が成長する時期。
そのピークである成長期の後期にかけて太く、長い髪の毛が育っていきます。
退行期とは、細胞の自然死(アポトーシス)によって毛母細胞が減少していく時期のこと。
完全に毛母細胞の活動が休止する休止期に入ると、新しい髪の毛が古い髪の毛を押し出して、抜け毛になります。

毛周期の回数は限られている
しかし、AGAを発症している人はこの毛周期が乱れてしまっているため、髪の毛が十分に成長しなかったり、抜け毛が多くなってしまうのです。
また、一生のうちに行われる毛周期の回数は決められています。
このことから、AGAを発症した場合、早期の治療が必要となります。
AGAを放置してしまうと、一生分の毛周期を使い切ってしまい、髪の毛がもう生えなくなってしまうかもしれません。
AGA(男性型脱毛症)の原因とは?

AGA(男性型脱毛症)原因とは:「ジヒドロテストステロン(DHT)」が毛周期を乱す
では、毛周期を乱しているものとは何でしょうか?
その原因とは、「ジヒドロテストステロン(DHT)」という男性ホルモンの働きにあります。
そもそもジヒドロテストステロンとは、胎児の男性器を発達させる働きなどを持っている重要な男性ホルモンのこと。
しかし、思春期を過ぎるとジヒドロテストステロンは、毛周期を最短100日程度に短縮してしまうのです。
毛周期が短縮してしまうことは、成長するために十分な期間が得られないことに加え、髪の毛が抜けていくペースも早くなってしまいます。
そのため、細く短い髪の毛が増え、抜け毛が多くなってしまうのです。
ジヒドロテストステロンとは:「テストステロン」と「5αリダクターゼ」によって生成
ジヒドロテストステロンは、男性ホルモンである「テストステロン」と酵素である「5αリダクターゼ」が結びつくことで生成されます。
テストステロンは、生殖器の増大や性欲の増加、骨格・筋肉の成長などに関わる重要な男性ホルモンです。
一方の5αリダクターゼは、髪の毛を含む体毛に存在する酵素で、遺伝によって分泌量が左右されると言われています。
AGA(男性型脱毛症)の効果的な治療方法とは?

ここからは、AGAによる薄毛の効果的な治療方法を紹介していきます。
AGAの効果的な治療法とは、ずばり、「投薬による治療」。
2010年に日本皮膚科学会が策定した「男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン」によると、AGA治療に効果的と認められたのは「プロペシア(フィナステリド)内服薬」と「ミノキシジル外用薬」、2016年6月に新たに承認販売された「ザガーロ(デュタステリド)内服薬」による投薬治療の3つ。
男性型および女性型脱毛症診療ガイドラインについて、詳しく知りたい人はこちら。
科学的根拠に基づいた正しい薄毛治療がわかる「男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン(2017年版)」
効果的なAGA治療薬①:プロペシア(フィナステリド)とは
まず紹介するのは、男性型および女性型脱毛症診療ガイドラインで推奨されている「プロペシア(フィナステリド)」。
プロペシアとは、「AGAの進行を止める」タイプの治療薬です。
AGAの進行を止めるためには、先ほど説明した「ジヒドロテストステロン」の働きを抑制しなければいけません。
プロペシアは「5αリダクターゼ」の活動を阻害する効果を持っており、ジヒドロテストステロンの生成を防ぎます。
ジヒドロテストステロンの生成が抑えられることで、毛周期が正常に戻り、健康な髪の毛の成長につながるのです。
しかし、プロペシアには、性欲減退や勃起不全、精液量の減少といった副作用が確認されており、服用には注意が必要になるでしょう。
また、女性は服用することができず、とくに妊娠中の女性は注意しなければいけません。
妊婦の肌に付着するだけでも、胎児の生殖器発達に影響を及ぼす場合があるため、プロペシアの管理には気をつけましょう。
効果的なAGA治療薬②:ザガーロ(デュタステリド)とは
ザガーロ(デュタステリド)とは、2016年6月に日本で発売された新しいAGA(男性型脱毛症)治療薬です。
プロペシア(フィナステリド)と同様に、5αリダクターゼの働きを阻害し、ジヒドロテストステロンの生成を抑制する効果を持っています。
プロペシア(フィナステリド)と異なるのは、AGA(男性型脱毛症)の原因となる5αリダクターゼ2型のみならず、5αリダクターゼ1型も阻害する点。
また、プロペシア(フィナステリド)の3倍にも及ぶ5αリダクターゼ2型の阻害効果を持っているのです。
より強いAGA治療効果が期待できるザガーロ(デュタステリド)ですが、プロペシア(フィナステリド)同様、副作用があります。
ザガーロ(デュタステリド)の副作用とは、プロペシア(フィナステリド)と同様に、性欲減退や勃起不全、精液量の減少が報告されています。
ザガーロ(デュタステリド)もプロペシア(フィナステリド)と同じように、服用、管理に細心の注意を払いましょう。
効果的なAGA治療薬③:ミノキシジルとは
「ミノキシジル」は、プロペシア(フィナステリド)とザガーロ(デュタステリド)と異なり、「髪の毛の成長を促す」タイプのAGA治療薬です。
ミノキシジルを5%含有している外用薬は、AGA治療における第一選択薬として推奨されています。
巷で噂されている「AGA専門クリニック」とは?
疾患や疾病によって内科や外科があるように、薄毛についても「AGA専門クリニック」と呼ばれる病院があります。
AGA専門病院では、薄毛や抜け毛に悩む人を詳細に検査・診察することで的確なAGA治療法を見つけ出してくれるのです。
最善のAGA治療はAGA専門クリニックで受けるべき

ここまでの説明で「AGAとは何か」、「効果的なAGA治療とは何なのか」など、少しでもAGAについての「本当の知識」を深めることはできたでしょうか?
しかし、どのような治療法があるのかわかっていても、どのように治療を進めていくかを自分で判断することは難しいです。
最善のAGA治療を受けるためには、AGA専門クリニックで担当医の指示を仰ぐことが重要です。
どのくらいAGAが進行しているのか、どのようなAGA治療方法が自分の身体に合っているのか、医師と相談しましょう。
自分の薄毛状態をよく知ることが、より効果的で安全なAGA治療、そして「ヘア充生活」につながってくるはずです。