
2018年09月03日 更新
薄毛は男女でどう違う? 女性特有の薄毛「FAGA」の症状とその原因
男性とは原因も症状も異なる「女性の薄毛」。今回のAGA+では、女性のAGAのメカニズムと、医学的に効果が認められている女性の薄毛治療を紹介していきます。
AGA(男性型脱毛症)のメカニズム

約1,200万人が薄毛に悩んでおり、このほとんどがAGAの影響による薄毛だと言われています。
女性のAGAの前に、まずは、AGAによる薄毛のメカニズムを知りましょう。
AGA(男性型脱毛症)による薄毛には「毛周期」が関係している
人の髪の毛には、毛周期と呼ばれる「髪の毛の成長サイクル」が存在し、この毛周期が正常に保たれることで髪の毛は太く長く成長することができます。
また、髪の毛は、この毛周期によって脱毛・発毛を一定期間で繰り返しており、1日あたり約50〜200本ほどの髪の毛が抜けていきます。
この毛周期は、成長期・退行期・休止期という3つのセクションを約1,000〜2,000日の周期で繰り返しています。
毛周期について
- 成長期:髪の毛が太く長く成長する時期
- 退行期:髪の毛の成長が徐々に止まり始める時期
- 休止期:髪の毛が抜け始め、新しい髪の毛が生える準備をしている時期
この毛周期が乱れることで、抜け毛や薄毛を引き起こすのがAGAの特徴。
AGAによって毛周期が乱れてしまうと、髪の毛が太く長く成長することができず、ヘアサイクルが乱されやすい頭頂部・前頭部からAGAの症状が現れます。
AGA(男性型脱毛症)による薄毛の原因は男性ホルモンの影響
そんなAGAの原因は、男性ホルモンの一種である「ジヒドロテストステロン」の影響。
ジヒドロテストステロンは、同じく男性ホルモンの一種である「テストステロン」と毛乳頭付近に存在する「5αリダクターゼ」が結合することによって生成されます。
テストステロンは本来、性欲や骨・筋肉の形成に関わる重要なホルモンの1つですが、5αリダクターゼと結び付くことによって、AGAの原因であるジヒドロテストステロンに変換されてしまうのです。
女性もAGA(男性型脱毛症)になる?

AGAとは男性ホルモンが原因の脱毛症ですが、女性もAGAになる可能性があることを知っていますか?
女性のAGAは、男性と区別するために「FAGA(FemaleAGA)」と呼ばれています。
女性のAGAは、頭全体が薄毛になる「びまん性」という特徴がある
AGAと区別するため、女性のAGAは「FAGA(FemaleAGA)」と呼ばれています。
AGAは、頭頂部・前頭部から薄毛の症状が進行していきますが、FAGAの場合は頭部全体が薄毛になる「びまん性」という特徴を持ちます。
また、FAGAは、進行が非常に緩やかで、円形脱毛症のような局所的な脱毛部位ができるわけでもないため、薄毛に気付いた頃にはFAGAがかなり進行してしまっていることが多いようです。
女性のAGA「FAGA」になる原因とは?

AGAと女性のAGAは症状の違いだけでなく、薄毛の原因にも相違点があります。
頭皮全体が薄毛になる「女性のAGA」の原因は何なのでしょうか?
女性のAGAによる薄毛の原因①:女性のホルモンバランスの乱れ
女性のAGAの原因は、女性ホルモンの乱れ。
女性ホルモンの1つである「エストロゲン」は、脱毛を促すジヒドロテストステロンとは逆に、髪の毛の成長を促す作用があります。
しかし、女性ホルモンのバランスが乱れると、女性の体内に存在する男性ホルモンの働きが優位に現れやすくなり、薄毛が引き起こされるのです。
女性ホルモンの乱れは、とくに出産時に起こります。
妊娠をすると女性ホルモンの分泌量は増えるのですが、それは一時的なもので、出産を終えると女性ホルモンの分泌量は、そこから急激に減少するのです。
出産した後の女性に起こる一時的な薄毛・抜け毛は、分娩後脱毛症とも呼ばれています。
女性のAGAによる薄毛の原因②:更年期
また、女性のAGAを発症する原因として、「更年期」も挙げられます。
女性ホルモンの分泌量は、20代半ばから30代前半にかけてピークを迎え、40代に入ると徐々に減り始めます。
女性ホルモンの分泌量が減少することで男性ホルモンの影響を受けやすくなり、女性のAGAによる薄毛の症状が現れやすくなるのです。
しかし、女性のAGAの場合、女性ホルモンが全く分泌されなくなることはないため、頭皮がむき出しになるほどの薄毛に陥る可能性は低いと言われています。
女性のAGAによる薄毛の原因③:ストレス
女性のAGAにはストレスも関係していると言われています。
ストレスが原因で、女性ホルモンのバランスが影響を受け、髪の毛の成長が阻害されるおそれがあります。
また、慢性的なストレスは自律神経にも影響を与えるおそれがあるため、さらに女性ホルモンのバランスを崩すリスクが高まります。
男性・女性問わず、ストレスの感じ方は人それぞれですが、適度な息抜きを心がけるようにしましょう。
女性のAGAを助長するおそれがあるもの

女性のAGAになる原因は、主に女性ホルモンのバランスが乱れること。
しかし、女性ホルモン以外にも、頭皮環境の乱れ、無理なダイエット、髪の毛へのダメージによっても女性のAGAにつながる可能性があります。
ここからは、女性のAGAを助長しかねない要因について見ていきましょう。
女性のAGAを助長するおそれがあるもの①:頭皮環境の乱れ
薄毛が気になり始めて、髪の毛ばかりに気を使ってはいませんか?
女性のAGAに限らず、薄毛や抜け毛の予防・対策のためには「頭皮環境」が大切です。
髪の毛を草木に例えるなら、頭皮環境とは栄養をたっぷりと含んだ豊かな土壌。
頭皮が乾燥してカサカサしていたり、皮脂の過剰分泌によってベタベタしているような頭皮では、髪の毛は健康に育ちません。
頭皮は顔や手足と違って、髪の毛に覆われているため、皮膚の状態が確認しにくい場所。
乱れた頭皮環境を放置すると、AGAだけでなく他の脱毛症による抜け毛・薄毛が起きてしまいます。
女性のAGAを助長するおそれがあるもの②:無理なダイエット
女性によっては、体重やスタイルを気にするあまり、過度な食事制限によるダイエットをしていませんか?
髪の毛の成長は、毛母細胞が繰り返されることによって維持されています。
無理なダイエットによる栄養不足が続くと、頭皮や髪の毛が健康を維持できなくなり、薄毛や抜け毛が起こりやすくなってしまいます。
女性のAGAは、薄毛の「病気」です。
たとえAGAの治療をしていても、頭皮や髪の毛に栄養がなければ薄毛は治りません。
女性の美しさを保つためとはいえ、過度な食事制限によるダイエットは、避けたほうがいいでしょう。
女性のAGAを助長するおそれがあるもの③:髪の毛へのダメージ
ファッションの一環として、ヘアカラーをしたり、ヘアアイロンを使って髪の毛アレンジしている女性は多いことでしょう。
しかし、こういった行為は、髪の毛にダメージを与える原因になります。
髪の毛の表面を覆っているキューティクルは、熱に弱いといった性質を持つため、ヘアアイロンだけでなくドライヤーの熱によってもダメージを受けてしまうおそれがあります。
キューティクルが傷付くと、髪の毛の栄養や水分が漏れ出してしまい、パサパサな髪の毛になってしまいます。
女性の薄毛はFAGA以外にも? 女性に見られる脱毛症とは

女性のAGAを発症する原因は、主に女性ホルモンの乱れですが、女性の薄毛にはFAGA以外の脱毛症もあります。
原因が異なる場合、女性のAGAと併発するおそれがあるため、女性のAGA以外の脱毛症についても知っておきましょう。
女性に多い脱毛症
- 女性に多い脱毛症①:円形脱毛症
- 女性に多い脱毛症②:脂漏性脱毛症
- 女性に多い脱毛症③:牽引性脱毛症
女性に多い薄毛・抜け毛①:円形脱毛症
女性に見られる脱毛症の1つとして、円形脱毛症が挙げられます。
円形脱毛症の原因は、自己免疫疾患と言われており、アトピー素因との関係性も考えられています。
円形脱毛症は、男性・女性や年齢に関係なく発症する脱毛症で、円形の脱毛部位ができるのが特徴。
実は、この円形脱毛症の原因として、女性ホルモンとの関係も考えられているのです。
女性の体内にある女性ホルモン量は、妊娠中になると、通常の約100倍ほどまで増加しますが、女性ホルモン量は出産を減ると通常値に戻されます。
女性ホルモンには発毛促進作用があると言われているため、急激な女性ホルモン量の低下が円形脱毛症の症状として現れる可能性があるのです。
女性に多い薄毛・抜け毛②:脂漏性脱毛症
脂漏性脱毛症も、男性・女性問わずに発症するおそれがある脱毛症の1つ。
この脂漏性脱毛症の原因は、頭皮の常在菌である「マラセチア菌」が異常繁殖することによって、頭皮が炎症を起こすことにあります。
このマラセチア菌は、頭皮の皮脂を好むため、ベタベタと脂っぽい頭皮の人は要注意。
また、乾燥肌の人も注意が必要です。
女性は男性と比べて肌が弱く乾燥しやすいと言われていますが、この乾燥が原因となって皮脂の過剰分泌につながるおそれがあります。
女性に多い薄毛・抜け毛③:牽引性脱毛症
女性の薄毛・抜け毛の原因として多いと言われているのが、牽引性脱毛症。
女性の中には、ポニーテールのように髪の毛に一方向から負担をかけるヘアスタイルをしていたり、ブラッシングの際についつい髪の毛を引っ張っている人もいるでしょう。
この牽引性脱毛症は、こうした髪の毛への強い負荷が原因。
女性に多く見られる牽引性脱毛症ですが、髪の毛が引っ張られないようなヘアスタイルにすることで比較的自然治癒しやすいと言われています。
女性らしい美しい髪の毛を保つためにも、無理に髪の毛を引っ張ったりしないようにしましょう。
女性にAGA治療薬は使える?

AGAは、薄毛治療効果が認められているAGA治療薬によって改善することが可能です。
しかし、女性のAGAの場合、男性のAGAとは症状・原因が異なります。
女性のAGAにも、AGA治療薬は効果的なのでしょうか?
ここからは、効果が認められたAGA治療薬の説明と、女性に対するAGA治療薬の効果を見ていきましょう。
基本的に女性はAGA治療薬を服用できない
「男性型脱毛症診療ガイドライン」で薄毛治療効果が認められている治療法は、AGA治療薬による投薬治療です。
効果が認められている薄毛治療法
- AGA治療効果が認められた薄毛治療法①:ミノキシジル外用療法
- AGA治療効果が認められた薄毛治療法②:フィナステリド(プロペシア)内服療法
ミノキシジルには、血行促進による発毛効果があり、フィナステリド(プロペシア)はAGAの原因である男性ホルモンを抑制することによる脱毛防止・発毛効果を持ちます。
また、2016年6月から国内販売が開始されているAGA治療薬「ザガーロ」も、AGAへの治療効果が認められています。
しかし、AGA治療薬は、成人男性における効果のみ認められているため、女性・未成年への効果が認められていません。
妊娠中の女性にAGA治療薬は危険
AGA治療薬は成人男性に効果が認められた医薬品であり、女性に対する薄毛治療効果は認められていません。
つまり、男性型脱毛症診療ガイドラインで効果が認められているAGA治療法であっても、女性にとって有効とは言えないのです。
むしろ、AGA治療薬は女性にとって毒となる可能性もあります。
AGA治療効果が認められているプロペシア・ザガーロは、AGAの原因である男性ホルモンの一種「ジヒドロテストステロン」を抑制することによる発毛効果を持ちますが、このジヒドロテストステロンは胎児の生殖器に関わる重要なホルモン。
妊娠中の女性がプロペシアやザガーロを誤って服用してしまうと、AGA治療成分が女性の体内を通して胎児に運ばれ、生殖器に悪影響を与えてしまう可能性があるのです。
また、プロペシア・ザガーロは経皮吸収するため、女性がAGA治療薬に触れるだけでも有効成分が女性の体内に入ってしまうおそれがあります。
このように、AGA治療薬は女性にとって治療効果がないばかりか、むしろ悪影響を及ぼす危険性があります。
女性にも効果が認められているAGA治療薬は「ミノキシジル」
女性のAGAに効果が認められている治療法は「ミノキシジル外用療法」。
ミノキシジルは、男性型脱毛症であるAGAへの治療効果があると認められた成分ですが、女性のAGA(FAGA)にも治療効果が期待できるのです。
しかし、ここで注意したいのが男性・女性とでは、効果が認められているミノキシジル成分の「配合量」が異なるということ。
男性型脱毛症診療ガイドラインにて、AGAの治療効果が認められているのは、ミノキシジル成分“5%”配合の外用薬。
一方、女性のAGAの治療効果が認められたのは、ミノキシジル成分“1%”配合の外用薬です。
ミノキシジルは、AGA治療の第一選択薬として十分な発毛効果を持っていますが、男性・女性とで効果が認められたミノキシジル濃度が異なります。
市販されている唯一の発毛剤「リアップシリーズ」でも、女性用のAGA治療薬「リアップジェンヌ」は、女性用としてミノキシジル成分が1%になっています。
薄毛の症状は似ていても、男性・女性とでは有効な治療薬の配合成分が異なるため、女性が男性用の発毛剤を使用しないようにしましょう。
女性用の飲む育毛剤「パントガール」とは

パントガールとは、女性の抜け毛・薄毛を改善する目的で開発され、世界で初めて効果と安全性が認められた女性用の薄毛治療薬。
このパントガールが開発されるまで、女性の薄毛・抜け毛を改善できる内服薬はありませんでした。
そんな女性の薄毛を改善してくれると言われているパントガールの効果・副作用について見ていきましょう。
女性用の飲む育毛剤「パントガール」の主要成分と効果
女性用の飲む育毛剤と言われるパントガールに含まれる成分は主に6つ。
女性の育毛剤「パントガール」の主要成分と効果
- チアミン(ビタミンB1):皮膚・粘膜の健康維持を助ける
- パントテン酸カルシウム:毛髪・皮膚・神経組織を正常に保つ
- 薬用酵母:髪の毛・頭皮の健康を保つ
- L-システン:アミノ酸の一種で、肌を健康に保つ
- ケラチン:髪の毛を構成している主成分
- パラアミノ安息香酸:ビタミンの一種で、皮膚の老化防止を助ける
女性の育毛剤であるパントガールには、スイス製の「インターナショナル版」と、オーストリア製の「オーストリア版」の2種類がありますが、成分や効果に大きな違いはないと言われています。
女性用の飲む育毛剤「パントガール」の副作用
現在、パントガールを服用したことによって、重篤な副作用が見られたという報告はありません。
しかし、女性であっても妊娠中や未成年の服用は控えた方がいいとされています。
また、服用する女性の体質によっては体調に影響が出る可能性もあるため、不安な場合は医師や薬剤師に相談するといいでしょう。
パントガールは、女性の薄毛用サプリメント
パントガールは女性の薄毛治療のために開発された、世界初のサプリメントです。
Merz Pharmaceuticals社によるパントガールの臨床試験では、3ヶ月に渡るパントガールの使用で、約70%の女性の抜け毛が減少し、改善されたという結果が確認されています。
多くのAGA専門クリニックでは女性患者に対して、パントガールを発毛剤(医薬品)としてではなく、発毛をサポートする育毛剤・サプリメントとして処方しているようです。
女性用の飲む育毛剤「パントガール」は医師の処方のもとで
パントガールによる薄毛の改善効果は、まだ認められていませんが、一部の個人輸入サイトでは入手することが可能です。
しかし、個人の判断で医薬品やパントガールを入手しないようにしましょう。
海外製の医薬品は多く流通していますが、中には不純物の多い粗悪品や偽物が紛れている可能性があるのです。
パントガールは、AGA専門クリニックをはじめとする病院に在籍する医師による医療行為の下で、処方が許可されています。
もし、個人輸入によって入手した医薬品や育毛剤によって、体調不良が起こったとしても、全て自己責任とされているため、医師の判断を仰げない可能性があります。
また、女性が服用しても重篤な副作用は現れないとされるパントガールですが、アレルギーや思わぬ体調不良を起こす可能性は、0ではありません。
女性の薄毛の原因は、FAGA以外にも十分に考えられます。
医師と相談した上で、症状に合った薬を服用するためにも、個人の判断で医薬品を入手するのはやめましょう。
女性のAGAは育毛剤で予防する

薄毛や抜け毛が目立ち、女性版AGAの疑いがある場合に、育毛剤を手に取る人も多いのではないでしょうか?
しかし、発毛効果が認められているのは、医薬品に分類される「発毛剤」。
一見同じように思われがちですが、育毛剤と発毛剤、2つの用途をしっかりと理解して正しいAGA予防・対策をしましょう。
育毛剤(医薬部外品)は頭皮環境を整えるもの
育毛剤(医薬部外品)は「髪の毛を生やす」ためのものではなく、頭皮環境を整えることで「髪の毛を抜けにくくする」もの。
そのため、医薬部外品の育毛剤にAGAの治療効果はありません。
育毛剤(医薬部外品)は主に3つの作用によって頭皮環境を整え、AGAになりにくい頭皮を作ってくれるのです。
育毛剤(医薬部外品)に期待できるAGA予防効果
- 育毛剤(医薬部外品)に期待できるAGA予防効果①:頭皮の血行不良を防ぐ
- 育毛剤(医薬部外品)に期待できるAGA予防効果②:頭皮を清潔に保つ
- 育毛剤(医薬部外品)に期待できるAGA予防効果③:頭皮や髪の毛に栄養を与える
育毛剤(医薬部外品)に期待できるAGA予防効果①:頭皮の血行不良を防ぐ
多くの育毛剤(医薬部外品)には、頭皮の血行不良を防ぐ成分が含まれています。
頭皮が血行不良になると、髪の毛に十分な栄養が運ばれなくなり、健康な髪の毛が成長できなくなってしまいます。
また、頭皮の血行不良は頭皮の乾燥や新陳代謝を乱す原因にもなるため、育毛剤(医薬部外品)を使って頭皮の血行不良を防ぎ、AGAになるリスクを少しでも減らしましょう。
育毛剤(医薬部外品)に期待できるAGA予防効果②:頭皮を清潔に保つ
頭皮の乾燥や皮脂の過剰分泌、フケが溜まるといった頭皮が汚れた状態は、脱毛症の原因になります。
とくに、脂漏性脱毛症は、皮脂の過剰分泌が原因となり、頭皮の常在菌「マラセチア菌」が繁殖することで発症します。
また、AGAとは原因が異なるため、併発の可能性もあるでしょう。
育毛剤(医薬部外品)には頭皮を清潔に保つために、抗菌効果を持つ成分を配合しているものも販売されています。
頭皮の状態や目的に合わせて、賢く活用するといいでしょう。
育毛剤(医薬部外品)に期待できるAGA予防効果③:頭皮や髪の毛に栄養を与える
髪の毛は、毛母細胞の細胞分裂によって成長しますが、髪の毛がスムーズに成長するためには、たっぷりと栄養を含んだ「頭皮」が必要です。
慢性的に頭皮の栄養が不足していると、髪の毛の成長が滞るばかりか、薄毛や抜け毛を引き起こす原因になりかねません。
育毛剤(医薬部外品)によって、頭皮へ直接栄養を与え、健康な髪の毛を作るために足りていない栄養を補いましょう。
「女性のAGA」の対策方法って?

女性のAGAによる薄毛・抜け毛の原因は、女性ホルモンの乱れ・更年期だと言われています。
歳をとることは避けられませんが、少しでもAGAによる薄毛・抜け毛のリスクは減らしたいですよね。
AGA予防で重要なのは、頭皮環境を整えること。
頭皮環境は、生活習慣によっても大きく左右されます。
日々の生活習慣を見直し、少しでもAGAによる薄毛・抜け毛のリスクを減らしましょう!
女性のAGA対策①:食生活の改善
女性のAGA対策として、まず気をつけたい生活習慣は、食生活の改善です。
髪の毛の成長にとって、栄養は大切。
日頃からバランスの取れた食事を心がけることで、髪の毛に必要な栄養をしっかりと補給しましょう。
AGAによる薄毛・抜け毛予防のために、意識して摂りたい栄養素は主に3つ。
AGA予防のために摂りたい栄養素
- AGA予防のために摂りたい栄養素①:アミノ酸(タンパク質)
- AGA予防のために摂りたい栄養素②:亜鉛
- AGA予防のために摂りたい栄養素③:ビタミン類
髪の毛は18種類からなるアミノ酸で作られています。
質のいいタンパク質を摂り、髪の毛の成長をサポートすることで、薄毛・抜け毛予防に努めましょう。
また、亜鉛には髪の毛を構成しているアミノ酸「ケラチン」の合成を助ける働きがあります。
普段の食事の中で亜鉛が不足することは少ないと考えられていますが、女性の場合、生理の関係で男性と比べると亜鉛が不足がち。
日々の食事の中で、亜鉛を意識して摂れるよう工夫するといいでしょう。
そして、何かと不足しがちなビタミン類も薄毛・抜け毛予防の上で重要な栄養の1つ。
ビタミン類は、主に血行不良の防止や新陳代謝を整える役割があるため、頭皮環境の乱れを防ぐことができるでしょう。
栄養バランスの取れた食事をとることが難しいようであれば、サプリメントを使ってみるのも予防法の1つ。
しかし、特定の栄養成分を過剰に摂取すると体調不良を起こす原因にもなるため、全体的なバランスを意識するのが大切です。
女性のAGA対策②:ストレスの解消
ストレスによって自律神経が乱れ、女性ホルモンのバランスを崩す原因になりかねません。
また、慢性的なストレスは自己免疫の低下によって、円形脱毛症を引き起こす可能性も。
ゆっくりと湯船に浸かったり、趣味に時間を使うなど、自分なりのストレス解消法を生活の中で見つけて、ストレスを溜めないようにすることが、女性のAGA予防につながるでしょう。
女性のAGA対策③:十分な睡眠
生活習慣が乱れて、ついつい睡眠不足になっていませんか?
十分な睡眠も、女性のAGA予防につながるでしょう。
睡眠不足は、ホルモンバランスや自律神経の乱れ、血行不良を引き起こすおそれがあるだけでなく、ストレスの原因になりかねません。
また、部屋が明るいまま就寝したり、寝る直前までスマホやパソコンの画面を見ていると眠りが浅くなるという説も。
睡眠時間だけでなく、睡眠の質にも気を付けましょう。
女性のAGA対策④:適度な運動
生活習慣の中に、適度な運動を取り入れていますか?
適度な運動は筋肉を刺激するため血行不良を防ぎ、新陳代謝の向上につながるでしょう。
血行不良は、頭皮環境が乱れる原因の1つ。
また、適度な運動はストレス発散にもつながります。
しかし、無理な運動は身体に負担をかけてしまうかもしれません。
普段の生活の中で、無理なく続けられる運動を取り入れることで、AGAになりにくい身体・頭皮を作りましょう。
女性のAGA対策⑤:過度な飲酒を控える
女性の薄毛予防のためには、過度な飲酒も控えるようにしましょう。
適度な飲酒であれば、アルコールの血管拡張作用によって頭皮の血行がよくなる効果が期待できますが、お酒の飲み過ぎには要注意。
アルコールの代謝には、亜鉛をはじめとする多くの栄養素が消費されてしまうため、髪の毛の成長に必要な栄養が不足してしまいます。
また、アルコールを代謝する際に生じるアセトアルデヒドは二日酔いや睡眠障害を引き起こします。
厚生労働省によると、一日に摂取してもいいアルコールの適量は、平均純アルコールにして約20g程度。
体重約60kgの人が20gの純アルコールを摂取した場合、アルコールは体内に2〜3時間ほど留まります。
しかし、アルコールの代謝には個人差があるため、女性・高齢者・お酒に弱い人は2〜3時間以上の時間を要するでしょう。
女性のAGA対策⑥:喫煙を避ける
喫煙も、女性の薄毛を悪化させる可能性があります。
喫煙の血管収縮作用によって、血行が悪くなり、頭皮や髪の毛に栄養が届きにくくなってしまうのです。
また、女性は男性と比べると血管が細い場合が多いため、女性の喫煙者は無理のない範囲で減煙を心がけましょう。
女性のAGA、悩んだら病院へ

多くのAGAの専門クリニックでは、男性・女性問わず効果的な薄毛治療を受けることができます。
また、AGAの専門クリニックでは基本無料のカウンセリングを行っているため、AGAや薄毛に関する悩みを気軽に相談することができるでしょう。
女性のAGAが気になったら、医師と相談
女性のAGAによる薄毛は、男性とは異なり頭部全体が薄くなる「びまん性」という特徴を持ちます。
また、円形脱毛症のような局所的な脱毛部位ができるわけでもないため、女性の薄毛はとくに気付きにくいと言われているのです。
そのため、女性の薄毛が気になり始めた頃には、薄毛の症状がかなり進行してしまっています。
しかし、女性の薄毛には初期症状としていくつか髪の毛の変化が見られます。
女性の薄毛に見られる初期症状
- 女性の薄毛に見られる初期症状①:抜け毛が増える
- 女性の薄毛に見られる初期症状②:髪の毛が細くなる
- 女性の薄毛に見られる初期症状③:髪の毛のボリュームがなくなる
女性で、上記のような症状が見られた場合、薄毛になり始めている可能性があります。
女性の薄毛はAGA専門クリニックで治そう
女性も男性も薄毛の治療・対策の鍵は、早期発見です。
薄毛の前兆が見られたら、早めにAGA専門クリニックなどの病院を受診しましょう。
また、女性のAGAによる薄毛の症状が現れていなくても、カウンセリングによって改善すべき生活習慣のアドバイスを受けることもできます。
AGA専門クリニックによっては、クリニック独自の治療法や最新技術を用いた治療法を導入しているところも。
女性のAGAを改善するためには、クリニックの医師と相談した上で、自分に適した治療法を見つけることが大切です。