
2019年04月02日 更新
【AGA対策2歩目】AGA治療の内容
AGA(男性型脱毛症)の治療には科学的根拠に基づいた治療法が存在します。信ぴょう性のない育毛剤を使うのではなく、医師監修のもとで効果的と認められたAGA治療を行いましょう。
薄毛・ハゲが気になったら、今すぐAGA治療をするべき
AGA(男性型脱毛症)は、思春期を過ぎた成人男性に多くみられる脱毛症です。
現在、成人男性の3人に1人である約1,200万人の方がハゲ・薄毛に悩んでいると言われ、そのほとんどがこの「AGA」と言われています。
また、このAGAは円形脱毛症のように突然1ヶ所がハゲるのではなく、おでこの生え際・頭頂部から徐々に抜け毛が目立つようになり、薄毛になっていきます。
このためか、AGAの初期症状のうちにAGAを自覚することは難しく、第三者からハゲを指摘されるか、AGAがかなり進行した時初めてAGAの自覚を持つ人が多いようです。
AGA(男性型脱毛症)は毛周期に働きかけ、抜け毛を増やす
AGAの原因は男性ホルモンの1つ「ジヒドロテストステロン(DHT)」という物質。
このジヒドロテストステロンは、男性ホルモンの一種である「テストステロン」が「5αリダクターゼ」と呼ばれる酵素と結びつくことで発生します。
そして、正常な毛周期を阻害、髪の毛が太く成長することができないまま脱毛してしまいます。
毛周期には寿命がある
髪の毛には「毛母細胞」と呼ばれる細胞があります。
この毛母細胞が細胞分裂を繰り返すことで、髪の毛が成長するのです。
個人差こそありますが、「毛母細胞の寿命」つまり、一生のうちに生える髪の毛の量・毛周期の回数は決まっていると言われています。
つまり、「薄くなってきたな」と感じたら、今すぐにでもAGA専門病院にてAGAの治療をする必要があるのです。
AGA(男性型脱毛症)は科学的根拠に基づいたAGA治療薬で治す

AGAに対する効果的な治療については、日本皮膚科学会が科学的根拠に基づいた情報をまとめた「2017年版 男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン」を発表しています。
この中でAGA治療に効果的かつ、AGA治療として強く勧められているのが「フィナステリド(プロペシア)内服療法」と「ミノキシジル外用療法」、2016年6月に販売開始された新しいAGA治療薬「ザガーロ内服療法」の3つです。
「男性型脱毛症診療ガイドライン」について、詳しく知りたい人はこちら。
科学的根拠に基づいた正しい薄毛治療がわかる「男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン(2017年版)」
AGA治療に効果的なAGA治療薬:プロペシア(フィナステリド)
元来、「フィナステリド」は前立腺肥大の治療に使われてきましたが、AGAに対する毛髪の増大効果が認められ、AGA治療薬として「プロペシア」という商品名で認可、販売されています。
このAGA治療薬「プロペシア」の含有成分「フィナステリド」は、AGAの原因である「5αリダクターゼ」という物質の活動を阻害する効果のある医薬成分です。
AGA治療に効果的なAGA治療薬:ザガーロ(デュタステリド)
「デュタステリド」もAGA治療成分「フィナステリド」と同様、AGA治療に効果があり、AGA治療薬「ザガーロ」という商品名で販売されています。
AGA治療に効果的な成分「デュタステリド」は、AGAの原因となる「5αリダクターゼ2型」を阻害する「フィナステリド」に対し、「5αリダクターゼ2型」だけでなく「5αリダクターゼ1型」を阻害する効果もあります。

加えて、AGA治療成分「デュタステリド」は同じAGA治療成分「フィナステリド」と比べて、「5αリダクターゼ2型」の働きを約3倍も阻害する効果があります。
そのため、AGA治療薬「ザガーロ」は「プロペシア」よりもジヒドロテストステロンに対する抑制力が強く、AGAへの強い治療効果が望めます。
AGA治療に効果的なAGA治療薬:ミノキシジル
約150例のAGA患者を対象とした1年以上の長期投与において、発毛を促進させる有意な効果が認められた「ミノキシジル」。
「ミノキシジル外用」はAGA治療の効果に関して良質な根拠があることから、男性に対しては「ミノキシジル」を5%含有した外用液がAGA外用療法の第一選択薬として勧められています。
しかし、「ミノキシジル」のみによるAGA治療では、十分な効果が認められなかったAGA患者が70%もいたという報告もあったようです。
このため、AGA専門病院では基本的に、AGA治療薬「プロペシア」や「ザガーロ」と併用したAGA治療を勧めています。
その他のAGA治療
AGAの治療には、投薬治療以外にもさまざまなAGA治療法があります。
その中でも、HARG治療・メソセラピー療法・植毛が有名で、各AGA専門クリニック独自のAGA治療を行なっているAGA専門クリニックもあるようです。
投薬以外のAGA療法①:HARG療法
HARG療法とは、「HARGカクテル」をAGA患者の頭皮に直接注入するAGA治療法です。
この「HARGカクテル」とは、毛母細胞を活性化させる効果があるとされる幹細胞から抽出した成長因子のこと。
しかし、HARG療法はAGAの標準治療ではないため、今後期待されるAGA治療法と言われています。
投薬以外のAGA治療法②:メソセラピー療法
メソセラピー療法とは、AGAの投薬治療に使用される有効成分や、発毛・育毛に効果があるビタミンやミネラルなどをAGA患者の頭皮に直接注入するもの。
AGAの投薬治療と比べて、育毛成分を髪や頭皮に直接届けるAGA治療で、高い効果が期待できると謳われます。
しかし、このメソセラピー療法がミノキシジル等のAGA治療外用薬よりも治療効果が高いという医学的根拠はありません。
また、頭皮を傷つける治療であり、中には推奨しない論文もあるため、AGA治療として選択する場合には注意が必要ででしょう。
投薬以外の治療法③:植毛
植毛には大きく分けて、「人工毛植毛」と「自毛植毛」の2つがあります。
現在の日本でAGA治療として行われる植毛のほとんどは、患者自身の頭髪を移植する「自毛植毛」です。
この「自毛植毛」は、AGAの影響が少ない後頭部等の毛髪を、薄毛が気になる部分に植え付ける治療法。
AGA患者自身の髪の毛を直接植え付けるため、即効性の高い治療法と言われています。
しかし、熟練の技術が必要とされるため、治療が受けられる病院は一部のAGA専門病院・大病院や植毛に特化した専門クリニックなどに限られます。
まとめ
AGA対策の2歩目として、AGA治療の主な内容を治療別に紹介してきました。
AGA治療の内容によって、期待できるAGA治療の効果は変わってきます。
また、AGA治療は整形手術と同じく自由診療であるため、保険が適用されないだけでなく、AGA治療費は各病院によってさまざま。
たしかに、AGAの治療費は決して安いものではなく、効果が見えるまで長期的かつ継続的なAGA治療が必要とされます。
しかし、信ぴょう性のない治療や手頃な価格の育毛剤ばかりに手を伸ばしていては、根本的な薄毛・抜け毛の解決にはなりません。
AGA専門病院にて検査を受けた上で、自分自身に合ったAGA治療を行なってください。
【AGA対策まとめ】