
2018年08月28日 更新
頭皮のフケを解消し、清潔感を取り戻せ! フケの原因と対策いろは
頭皮のフケには、2種類ある

多くの人を悩ませる頭皮の問題。
その中でも、フケは周囲に清潔感がないような印象を与えやすく、できることならば早めに解決したい頭皮トラブルですよね。
少量のフケや頭皮の垢は、頭皮が新陳代謝を起こす過程で分泌するごく自然なものですが、フケが大量発生している場合は要注意。
実は頭皮のフケは見栄えが悪くなるだけでなく、放置すると、さらなる頭皮環境の悪化を引き起こし、抜け毛を増加させることもある厄介なもの。
フケには、「脂性フケ」と「乾性フケ」の2種類があり、それぞれ発生原因や対策方法が異なります。
まずは、頭皮環境をさらに悪化させかねない「脂性フケ」「乾性フケ」の2種類のフケについて理解を深めましょう。
頭皮のフケ①:脂性フケ
髪の隙間にへばりつくような、ベタベタとしたフケが、「脂性フケ」。
髪や頭皮にベタつきがある・頭皮が脂っこい人は要注意。
現在フケに悩んでない人でも、頭皮が脂っこい人は、今後脂性フケを患う可能性があるかもしれません。
脂性フケの原因は詳しく後述しますが、脂性のフケには皮脂の分泌量が大きく関係しています。
頭皮のフケ②:乾性フケ
白くてパラパラとした、乾燥した粉のようなフケが、「乾性フケ」。
脂性フケと乾性フケを見分けるのは、手触りや見た目が明らかに異なるため、さほど難しいことではありません。
そして前述の通り、同じフケに分類されるものだとしても、この2種類のフケは発生原因や対処法が異なります。
続いては、頭皮トラブルフケの発生原因について詳しく見ていきましょう。
2種類のフケの見分け方
- 脂性フケの特徴:髪の隙間にへばりつくような粘着感がある。白い塊が頭皮に見られるようになる。
- 乾性フケの特徴:パラパラとした手触りにある、乾燥したフケ。細かい粒子が衣類に付着する場合も。
「脂性フケ」「乾性フケ」の原因とは

脂性フケの原因:過剰な皮脂の分泌
ベタベタとした手触りが特徴の脂性フケの原因は、「皮脂の過剰分泌」。
頭皮の皮脂分泌量が多い人ほど、脂性フケが発生しやすいとされています。
男女で比較した場合、男性のほうが皮脂分泌が多い傾向にあるため、多くは男性が症状を訴えます。
この皮脂量が増加する原因にはさまざまありますが、主に生活習慣の乱れや体質に関連するものです。
日常的な生活の中でも、運動不足や脂質に偏った食事が慢性化している場合に、皮脂量の増加が見られる場合があります。
また、皮脂量が増加することによって、頭皮の常在菌が繁殖し、脂性フケを発生させる場合も。
過剰な皮脂分泌を発端として頭皮の常在菌が異常に繁殖し、頭皮に炎症を及ぼす症状を「脂漏性皮膚炎」と呼びますが、この炎症で剥がれた皮膚がフケに変わることもあるのです。
いずれにせよ、脂性フケの寛解のためには、生活習慣の乱れを改善させる必要があります。
乾性フケの原因:頭皮の乾燥
乾性フケの原因は、「頭皮の乾燥」。
頭皮が乾燥する原因には、私たちを取り巻く外的な要因と、生活面に基づく内的な要因が考えられます。
例えば、頭皮の乾燥につながる外的要因の「紫外線ダメージ」。
紫外線に長時間さらされた髪や頭皮は、パサつきを起こし、乾燥してしまうのです。
生活面で頭皮の乾燥を起こす原因の例としては、誤ったシャンプーの選び方や洗い方をしていること。
洗浄力の強すぎるシャンプーや爪を立てての洗髪は、頭皮のバリア機能を低下させるおそれがあり、頭皮のかゆみや乾燥につながります。
頭皮の乾燥を予防するためには、外的ダメージを抑え、頭皮ケアなどの生活習慣を改善していく必要があるのです。
頭皮のフケが悪化すると、脱毛症を引きおこす!

フケが誘発する脱毛症①:脂漏性脱毛症
皮脂に分泌されている頭皮は、頭皮の常在菌の1つである「マラセチア菌」が繁殖しやすい状態です。
マラセチア菌が繁殖することによって頭皮が炎症を起こす「脂漏性皮膚炎」がさらに悪化し、髪の細毛化や抜け毛の増加につながる病状を「脂漏性脱毛症」と呼びます。
脂漏性皮膚炎は、前述の通りフケの増加につながるおそれがありますが、さらに悪化すると薄毛の症状も起こす可能性があるのです。
脂漏性皮膚炎や脂漏性脱毛症を治したいのであれば、皮脂の過剰分泌の原因となっている生活習慣の改善に加え、早めに病院を訪れて「ステロイド」や「抗真菌剤」を処方してもらいましょう。
フケが誘発する脱毛症②:粃糠性脱毛症
フケの分泌と大きな関係性のある、「粃糠性(ひこうせい)脱毛症」。
乾燥したフケが頭皮を覆い、雑菌の繁殖や抜け毛の増加を引き起こすのです。
粃糠性脱毛症は、頭皮のかゆみや湿疹をともなうこともあるため、不快感を消そうと洗浄力の強いシャンプーや爪を立てて引っ掻いてしまうことで、さらなる頭皮トラブルを招くおそれがあります。
フケの過剰発生に加えて、髪の細毛化や抜け毛の増加が確認できた場合には、早めに病院を訪れることをおすすめします。
フケ対策には、頭皮ケアが大切

「脂性フケ」「乾性フケ」、それぞれの症状と原因について解説してきました。
ここからは、フケの予防・改善をするための対策について紹介していきます。
「脂性フケ」は頭皮の皮脂の過剰分泌、「乾性フケ」は頭皮の乾燥と、それぞれ原因が異なるため、改善するための対処法も異なるのです。
自分の頭皮が脂っぽいのか・乾燥肌なのかを見極めた上で、発生しているフケのタイプによって、下記のような対策を実践していきましょう。
脂性フケ対策
- 脂性フケ対策①:食生活の改善
- 脂性フケ対策②:ストレスを解消する
- 脂性フケ対策③:睡眠をしっかりとる
乾性フケ対策
- 乾性フケ対策①:外出時は帽子を被るなどして紫外線を防ぐ
- 乾性フケ対策②:シャンプーの種類、シャンプーの仕方を見直す
- 乾性フケ対策③:ヘアオイルなどを用いて、頭皮の乾燥対策をする
- 乾性フケ対策④:コラーゲンを摂取する
- 乾性フケ対策⑤:頭皮マッサージで頭皮の血行促進
脂性フケ対策①:食生活の改善
脂性フケが大量発生する原因は、頭皮の「皮脂の過剰分泌」。
皮脂の過剰分泌を改善するためには、生活習慣の乱れを改善する必要があります。
皮脂量を増加させる悪しき生活習慣の乱れは、脂質の多い食生活・ストレス過多・睡眠不足など。
食事面では、脂質の多い食事の頻度を抑え、野菜などを取り入れたバランスの良い食生活を心がけましょう。
脂性フケに悩むあなたにおすすめしたい食材は、緑黄色野菜・大豆・レバーなど。
これらの食材は、頭皮環境の改善が期待できるビタミン類を豊富に含み、頭皮トラブルの予防に一役買ってくれます。
脂性フケ対策②:ストレスを解消する
ストレスのかかる状況では、ストレスに対抗するためのホルモン「コルチゾール」が皮膚に働きかけ、皮脂分泌が促されます。
加えて、副腎から男性ホルモンが活発に分泌され、こちらも頭皮の皮脂分泌量を増やしてしまうのです。
ストレスを軽減するためには、日常的に運動する・睡眠不足の解消などの対策が必要です。
脂性フケ対策③:睡眠をしっかりとる
睡眠不足が続くと、自律神経系の「交感神経」の働きが活発化し、男性ホルモンの分泌量を増加させます。
この男性ホルモンの分泌量が増えることにより、皮脂分泌量も増加してしまうのです。
また、睡眠不足はストレス耐性にも大きく関わっており、睡眠不足がストレス増加につながり、さらに皮脂量が増加するといった悪循環に陥る場合があります。
皮脂の分泌を抑え、脂性フケを改善するためには、睡眠をしっかりとることも大切なのです。
乾性フケ対策①:紫外線ダメージを防ぐ
紫外線によるダメージは、頭皮や髪のバリア機能を低下させ、髪のパサつきや頭皮の乾燥を引き起こします。
皮膚には通常、肌のうるおいを保ち、乾燥やほこりなどから守るバリア機能がありますが、紫外線などのダメージはこのバリア機能を低下させてしまうのです。
すると、肌や頭皮のうるおいを保ちにくくなり、乾燥やかゆみにつながります。
頭皮が乾燥することで発生する乾性フケを予防したいのであれば、紫外線対策をし、頭皮が乾燥するのを防ぐ必要があるのです。
紫外線の予防と聞くと、季節的に夏はイメージしやすいと思いますが、冬場はもともと頭皮が乾燥しやすいため、意外にも紫外線によるダメージを受けやすい季節。
季節を問わず、外出する際に日差しが強いようであれば、帽子を被るなどの対策をし、紫外線による頭皮の乾燥を防ぎましょう。
乾性フケ対策②:シャンプーの種類、シャンプーの仕方を変える
〇乾性フケ対策には、洗浄力の優しいシャンプーを選ぶこと
頭皮の乾燥を防ぎ、乾性フケを予防するためには、シャンプーの選び方も重要。
シャンプーには、皮脂の汚れを落としやすくする「界面活性剤」という成分が含まれています。
市販のシャンプーの多くは、アルコール由来の界面活性剤が含まれている、「高級アルコール系シャンプー」。
このようなシャンプーは、洗浄効果が高く、泡立ちが良いため、頭皮や髪の皮脂汚れを落としやすいのですが、紫外線などのダメージから頭皮を守るのに必要な皮脂まで落としてしまい、頭皮の乾燥を引き起こすおそれがあります。
そのため、もともと乾燥肌や敏感肌の人や、乾性のフケに悩んでいる人は、商品選びに注意することが大切。
頭皮の乾性フケに悩んでいる人におすすめしたいのが、「アミノ酸系シャンプー」
アミノ酸由来の界面活性剤は、洗浄効果が穏やかで、髪や頭皮への刺激が少ない成分。
皮脂の落としすぎで頭皮トラブルを起こすリスクが少なく、乾燥肌や敏感肌の人も安心して使うことができるので、頭皮の乾燥やフケに悩める人は使ってみてはいかがでしょうか。
〇シャンプーの仕方を改善する
乾燥によって頭皮にかゆみがある場合、つい爪を立てて洗いたくなりますが、頭皮のバリア機能を低下させ、頭皮環境を悪化させる可能性があるため控えましょう。
また、シャンプーの原液を直接頭皮につける・すすぎが足りないなどの行動も、頭皮に刺激を与え、頭皮トラブルにつながるおそれがあります。
原液を直接使用したり、すすぎ残しがあったりすると、頭皮のかゆみやフケの発生につながり、これを引っ掻いてしまうことで、抜け毛が増えるのです。
一度のたくさんのシャンプーを使うのではなく、適量を手に取ってよく泡立ててからつけるようにし、洗い流すときにすすぎ残しがないように注意しましょう。
指の腹で優しくマッサージするようなイメージで洗うことが大切です。
乾性フケ対策③:ヘアオイルなどで保湿する
脂性フケを予防する方法として、ヘアオイルなどの保湿成分を含むヘアケア剤で、頭皮の乾燥を防ぐこともおすすめ。
ツバキ油やホホバオイル、あんず油などのヘアオイルは、「オレイン酸トリグリセリド」と呼ばれる、頭皮の皮脂と同じような成分を含みます。
シャンプー前の頭皮に塗っておくことで、水分量をほどよい状態に保つ効果が期待できるのです。
ヘアオイルだけでなく、保湿効果のあるローションなどでも代用が可能です。
乾性フケ対策④:コラーゲンを摂取する
「コラーゲン」はタンパク質の一種で、肌や頭皮の健康を保つためにも、重要な栄養素。
保湿効果を持つコラーゲンは、新陳代謝を活発化する効果を持ち、肌の調子を整える効果が期待できます。
コラーゲンは、サケ・アジ・ウナギ・サンマなどの魚類、手羽先や軟骨など、鶏肉の皮や骨に豊富に含まれているので、これらの食材を食事に取り入れるようにしましょう。
食事で取りにくい場合には、コラーゲンを含むサプリメントなどを用いてもいいかもしれません。
乾性フケ対策⑤:頭皮マッサージ
頭皮の血行不良を解消すると、新陳代謝が整い、健やかな頭皮環境を保つことが期待できます。
頭皮環境を正常に保ち、フケを含む頭皮トラブルの予防に努めましょう。
血流を改善し、頭皮トラブルを防ぐマッサージ法
- 頭皮マッサージの方法①:円を描くようにこめかみ付近からマッサージ
- 頭皮マッサージの方法②:頭皮の血流と同様に、下から上へと移動
- 頭皮マッサージの方法③:指の腹で、頭皮全体を指圧していく
フケが気になるようであれば、気軽に病院で相談しよう!

薄毛専門クリニックの基本無料カウンセリングで、フケの悩みを相談しよう
薄毛専門クリニックでは、フケなどの頭皮トラブルに関する悩みを、基本無料のカウンセリングを通して相談することもできます。
「脂性フケ」「乾性フケ」を予防するためには、普段のヘアケアや、生活習慣の改善をすることが重要ですが、自分が抱える悩みを医師に相談するのがおすすめ。
フケに対する具体的な治療方針を知ることで、頭皮トラブルを確実に、前向きに解消することにつながります。
● 毛髪診断士コメント
フケの悩みが、なかなか他人には言えないもの。
一度、医師に相談してみてはいかがでしょうか?