
2018年08月28日 更新
知っておきたいフィナステリドの副作用! 治療は専門病院がおすすめ
フィナステリドの副作用と肝機能障害の関係とは?

フィナステリドは、AGA(男性型脱毛症)に効果が認められた優れた治療成分です。
しかし、医薬成分ゆえに副作用も報告されています。
そんな、フィナステリドの副作用のひとつが肝機能障害。
肝機能障害とは、何らかの原因で肝臓が正常に機能しなくなる症状のこと。
肝臓というのは解毒や代謝などを司る大事な器官のため、本来の機能が損なわれてしまうと、重病にかかるリスクも高まるかもしれません。
場合によっては生命に関わることもあるため、フィナステリドを服用する際は、副作用をしっかりと理解した上での服用が求められます。
ただし、フィナステリドは副作用のリスクこそありますが、危険性が特別高い治療薬というわけではありません。
そもそもフィナステリドに限らずほとんどどの薬は副作用を持ちますし、医薬成分は肝臓で代謝されるため、どんな医薬品でも多少なりとも肝臓に負担を掛けます。
フィナステリドを有効成分とするプロペシアの使用成績調査では、服用によって肝機能障害の副作用が起こる確率は0.2%。
あまり高い確率とは言えませんが、肝機能に不安のある人は念のため、医師と十分相談をしてから服用するようにしましょう。
男性ホルモンに関わる副作用のリスク

肝機能障害以外に報告されている、フィナステリドの副作用は、「性欲減退」「勃起機能不全」「精子量減少」など。
フィナステリドの副作用は、主に男性機能に関わるものが多い印象ですが、これら男性機能に関わる副作用は実は「プラセボ(偽薬)効果によるものではないか」とも言われています。
フィナステリドによる男性機能低下は、思い込みによるもの?
フィナステリドの副作用は、主に男性機能に関わるもの。
これは、フィナステリドが男性ホルモンの生成に関わる医薬成分だから、と言われています。
そもそもAGAが発症するのは、男性ホルモン「テストステロン」と還元酵素の「5αリダクターゼ」が結合することで生まれる、「ジヒドロテストステロン(DHT)」という物質が髪の毛の成長サイクルを乱すから。
フィナステリドには5αリダクターゼを阻害する効果があり、ジヒドロテストステロンの生成を抑制し、乱れていた髪の成長サイクルを整えることができるのです。
しかし、男性機能に関わるホルモンはジヒドロテストステロンではなく、テストステロン。
フィナステリドには、テストステロンの働きを阻害する効果はないため、フィナステリドの服用による性機能低下は「思い込みによる副作用」の可能性が高いとされています。
それを踏まえて、フィナステリドの男性機能への副作用を見ていきましょう。
フィナステリドが男性機能にもたらす副作用
- 性欲減退(1〜5%未満)
- 勃起機能不全(1%未満)
- 精子量減少(1%未満)
性欲減退
起こり得る副作用の一つが性欲の減退です。
これは文字通りに性欲が衰えてしまう状態のことで、フィナステリドの服用によって1〜5%未満の確率で性欲減退の副作用が現れるとされています。
しかし、前述したように、フィナステリドにテストステロンそのものを阻害・抑制する働きはありません。
性的欲求や男性機能は、精神的な影響を受けやすいとされているため、「フィナステリドの副作用で性欲減退が起こる」という思い込みによって、このような副作用が現れる可能性も否定できません。
勃起機能不全
勃起機能不全、いわゆるEDの発症もフィナステリドの副作用の一つ。
フィナステリドの服用によって、勃起機能不全が起こる確率は1%未満ほど。
フィナステリドによって勃起機能不全が起こるのは、フィナステリドが男性ホルモンに影響を及ぼすからと考えられていますが、勃起に関わるホルモンはジヒドロテストステロンではなく、テストステロン。
そのため、こちらも思い込みによる副作用である可能性があります。
精子量減少
フィナステリドの副作用で、精液量減少が起こる確率は1%未満。
フィナステリドを服用する以前よりも精液の量が減る、あるいは色が薄くなったように感じるなど、精液の質に違いが現れたと感じる人もいるようです。
またそれ以外にも、精液が減ったことで射精自体の勢いがなくなったという副作用に見舞われた例も存在します。
その他の副作用
フィナステリドの副作用は、主に肝臓や性機能に関わるもの。
しかし、肝臓や性機能に関わるもの以外の副作用が稀に現れることがあります。
内容としては、蕁麻疹や顔の腫れ、過敏症、抑うつなどの副作用。
これらの副作用は発生確率が不明ですので、どの程度のリスクとなるかは明らかではありません。
フィナステリドを服用する場合は、こういった副作用が起こる可能性についても理解をしておいた方がよいでしょう。
体毛が濃くなったのはフィナステリドの副作用?

フィナステリドの服用者の中には副作用として「多毛」を訴える人もいるようです。
例えばおでこや眉毛、腕毛、お腹の毛など、以前は生えていなかったところの体毛が気になり出します。
ただし、フィナステリドの薬理からいって、副作用として多毛の症状が現れるとは考えにくいのです。
フィナステリドのメカニズムは、5αリダクターゼの働きを阻害し、ジヒドロテストステロンの生成を抑えることで、薄くなっていた前頭部や頭頂部の脱毛を改善するというもの。
フィナステリドはあくまでも脱毛原因を抑制するための働きしかなく、体毛を濃くする作用は基本的に備えていません。
フィナステリドのメカニズムは、完全に解明されているわけではありませんので「フィナステリドで多毛は起こらない」と断言することはできませんが、今のところフィナステリドで多毛の副作用が現れることはほとんどないと言っていいでしょう。
ミノキシジルを使っている人は多毛のリスクがある
多毛になってしまうのがフィナステリドの影響ではないのならば、なぜ体毛が濃くなってしまうのでしょうか。
可能性としては、ミノキシジルによる副作用の影響が考えられます。
ミノキシジルというのは、フィナステリドに並ぶAGA治療成分のことで、発毛を促す働きを持っている。
ミノキシジル外用薬は、薄毛治療専門のクリニックで治療を受ける際に、フィナステリドと併用することを推奨されることが多いです。
そして、ミノキシジル。
ミノキシジルも医薬品ゆえに副作用を持っていますが、その内の一つに多毛のリスクが存在するのです。
基本的には外用として使用する薬ではあるものの、高い育毛促進効果を持つ成分ですが、内服すると、頭以外の部分にも影響を及ぼし余計なところの毛が濃くなることがあります。
それを多毛が起こったのはフィナステリドの副作用と誤解をされてしまい、さらにはフィナステリドで多毛が起こり得るという誤った情報も広まってしまったのかもしれません。
子作りを考えるならフィナステリドの服用を中止すべき?

これから子作りを考えている夫婦なら、フィナステリドが胎児に悪影響を及ぼさないか不安に感じることでしょう。
フィナステリドを服用中の男性との間にできた胎児に、とくに悪影響が見られた事例はないと報告されています。
つまり、フィナステリドを服用していても胎児には問題はないという見解ですので、それほど心配をする必要はないでしょう。
ただし、フィナステリドが下半身の機能に副作用を及ぼす可能性については注意しなければいけません。
フィナステリドの服用によって発生しうる副作用に、性欲減退や勃起不全、精液量減少などを挙げてきましたが、これらの副作用が子作りに影響する可能性も捨て切れません。
例えば性欲がなくなればそもそもの性行為に前向きになれないものですし、勃起不全が起こればそれこそ問題です。
また、フィナステリドの服用をしていても胎児に影響はないとされていても、薬は薬ですので成分による作用に不安を感じる人もいるでしょう。
薄毛治療はあくまでも審美的な問題を解消するためのものですから、とりあえずは子作りを優先するために一時的にフィナステリドを中止するのも一つの選択肢です。
薄毛治療は一時中断しても問題ないため、無事に子作りを終えてからフィナステリドの服用を再開してもいいかもしれません。
しかしながら、中にはどうしてもフィナステリドの服用は止めたくないと考える人もいるでしょう。
不安がありつつもフィナステリドの服用を続けたい場合は、医師と十分に相談を行うことが大切です。
副作用や子作りにおけるリスクについてしっかりと確認し、それから決断を下すのもよいのではないでしょうか。
女性はAGA治療薬を飲んではいけない
薄毛に悩む女性も増えている現代ですが、女性もフィナステリドを服用できるのか気になるところです。
しかし残念ながら、女性はフィナステリドを服用してはいけません。
フィナステリドはジヒドロテストステロンを抑制する働きがあり、このホルモンは男性胎児の生殖器を形成するために欠かせないもの。
妊娠・授乳中の女性はもちろん、それ以外の場合でも、女性は原則服用禁止です。
服用はもちろんのこと、フィナステリドに触れることすら厳禁。
フィナステリドの成分は皮膚から吸収される危険性もありますので、落ちている錠剤をうっかり拾い上げないよう注意しましょう。
とくにフィナステリドを服用中の男性は、錠剤を裸のまま放置したり、床に落としたりしないように気を付けなければいけません。
AGA治療は病院の利用が安心

治療は病院で受けるのが安心と言えますが、フィナステリドを個人輸入にて購入するケースも少なくありません。
個人輸入ですとフィナステリドを安価に入手することができる上、病院へ行く必要がなく手軽です。
しかし、海外製のフィナステリド錠を安易に購入することには、大きなリスクが伴います。
まず、フィナステリドの含有量の違い。
海外製のフィナステリド錠は、日本のものと微妙に成分構成が異なり、その影響で思わぬ副作用が出てしまうリスクがあります。
日本で認可を受けていない海外製のフィナステリド錠は安全性が保障されていないため、大変危険です。
また、偽物や粗悪品が存在するリスクも考えられます。
フィナステリドに限らず個人輸入薬は、模造された物が流通していることが多く、手元に届いた物が本物ではない可能性があるのです。
偽物や粗悪品を服用すると、治療効果が現れないだけでなく、思わぬ副作用に見舞われる危険があります。
さらに個人輸入薬を利用した結果、副作用が出たり偽物などの被害にあったりした場合でも、救済措置を受けることはできません。
個人輸入というのは、自己の責任のもとに利用するものですので、副作用はおろか何があったとしても全て自分の責任です。
このような副作用のリスクを考えると、フィナステリドは病院で処方を受けるのが安心です。
病院での処方であれば、確実に正規品のフィナステリド錠を手に入れることができますし、もし副作用が出たときにもすぐに医師に相談ができます。
投薬治療は優れた効果が認められている
病院での投薬治療の結果、目を見張るほどの改善効果を示した例は非常に多いです。
もしもフィナステリドだけでは効果が認められなかった場合でも、ミノキシジルやデュタステリドなど、他の治療薬での治療にシフトすることもできます。
ただ、フィナステリドをはじめ治療薬の多くは副作用がありますので、安全性に不安を感じる人もいるのではないでしょうか。
そういった場合、一度AGA専門クリニックに相談へ行ってみるのがおすすめです。
今では薄毛に関するさまざまな治療法が確立されており、副作用のリスクが少ない治療手段もあります。
AGA専門クリニックの無料カウンセリングでは、それぞれの悩みや希望に合うベストな治療法を提案してもらうことができるでしょう。
● 毛髪診断士コメント
髪の毛・頭皮のケアだけでは、AGAによる薄毛を改善させることは難しいのです。
医薬品を使った治療も候補に入れつつ、病院の医師と相談するようにしましょう。
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