
2018年08月28日 更新
薄毛対策は「薄くなった原因」を知ることから始めよう!
【薄毛の原因究明】薄毛の原因とは?

【薄毛の原因究明】薄毛の原因①:男性ホルモン
髪の毛は無限に伸び続けるものではなく、「毛周期」と言われるヘアサイクルによって生まれ、成長して、そして抜け落ちていきます。

ヘアサイクルは、髪の毛が太く長く成長する成長期が2~6年程度、髪の毛の成長が衰え始める退行期が1ヶ月程度、髪の毛の成長が止まり、新しく生えてくるのを待つ休止期が6か月程度とされています。
ヘアサイクルは髪の毛1本ごとに違い、1日に50~100本程度が抜けていきます。
男性ホルモンの1種であるジヒドロテストステロンは、ヘアサイクルを短期化する作用を持ちます。
ヘアサイクルが乱れ、成長期が短くなると、髪の毛は十分に成長できないまま抜けてしまいます。
そのため、細く短い抜け毛が増え、薄毛を引き起こすのです。
【薄毛の原因究明】薄毛の原因②:女性ホルモン
女性の薄毛には女性ホルモンの1種である「エストロゲン」が大きく関わっています。
エストロゲンには髪の毛の成長を促す働きがあります。
このエストロゲンの働きにより、女性は男性と比較すると薄毛になりにくいとも言われています。
しかし、エストロゲンの分泌量は20代の後半頃をピークに徐々に減り始め、閉経を迎えるころには極端に少なくなります。
薄毛の悩みが閉経前後の40代以降に増えるのは、この女性ホルモンの影響が大きな原因と考えられています。
また、女性ホルモンは加齢だけでなく、出産時にも乱れます。
妊娠時には女性ホルモンの分泌が増えますが、産後は一気に減ることで抜け毛が増え、薄毛になることも。
この出産した後の薄毛は「分娩後脱毛症」とも呼ばれ、出産に伴う一時的なもので、時間の経過とともにホルモンバランスが正常になれば自然に改善すると言われています。
【薄毛の原因究明】薄毛の原因③:髪の毛の栄養不足
薄毛の原因には、栄養も関係しています。
薄毛になる直接の原因ではないものの、薄毛を助長させる要因には十分なり得るでしょう。
髪の毛は、ほとんどの成分がタンパク質の1種である18種類のアミノ酸で構成されたケラチンからできています。
ケラチンは髪の毛だけでなく、爪や肌なども構成する大事な成分です。
つまり、タンパク質やアミノ酸が不足するとケラチンも不足してしまいます。
タンパク質は、血液や臓器などを作り、修復するためにも使われますが、髪の毛は臓器などに比べると人間の身体にとっては優先順位が低くなります。
そのため、タンパク質が不足すると臓器などを作ることを優先するため、髪の毛までは届きにくくなり髪の成長に影響を及ぼすのです。
原料が足りない髪の毛は成長しにくく、細く弱くなるため、抜け毛や薄毛を引き起こしやすくなります。
薄毛を改善するためには、髪の成長に必要な栄養を摂取することも必要でしょう。
【薄毛の原因究明】薄毛の原因④:頭皮環境の悪化
髪の毛は、頭皮より出ている毛幹部と頭皮の下にある毛根部があります。
髪の毛の根元の膨らみは毛球と呼ばれ、その付け根には毛細血管と繋がる毛乳頭があり、その周りに髪の毛の成長を毛母細胞が存在しています。
髪の毛の成長に欠かせない栄養は血液によって運ばれてきますが、頭皮の血行が悪いと、毛母細胞にまで栄養が行き渡らず成長を弱めてしまう可能性があります。
また、頭皮が乾燥していたり汚れていたりすると、髪の成長を妨げ抜け毛を増やし薄毛を悪化させることも。
そのため、健康な髪を育て薄毛を改善し予防するためには、土台となる頭皮環境を整えることが大切です。
また、血行が悪い頭皮は堅くなっていることが多いです。
頭皮マッサージなどで頭皮の血行をよくし、頭皮を健康な状態にしておくことも薄毛対策には効果的です。
【薄毛の原因究明】薄毛の原因⑤:ストレス
ストレスは様々なトラブルの要因と言われますが、薄毛に関しても例外ではありません。
ストレスは自律神経のバランスを乱し、血行不良やホルモンバランスの乱れを引き起こします。
ホルモンバランスの乱れは薄毛の原因になり、血行不良は頭皮環境を悪化させ薄毛を引き起こします。
局所的な脱毛部位が見られる円形脱毛症には、このストレスが密接に関わっていると考えられています。
現在、円形脱毛症の原因として有力視されているのは、「自己免疫疾患」。
自己免疫疾患とは、免疫細胞が自身の細胞などを異物として攻撃してしまいさまざまなトラブルや疾病を引き起こすもの。
円形脱毛症の場合、この免疫細胞が髪の毛を異物として攻撃してしまい、脱毛が起きると考えられています。
【薄毛の原因究明】薄毛の原因⑥:コラーゲン不足
薄毛の原因として、コラーゲンの不足が関係していると言われています。
コラーゲンが不足すると、髪の毛を作り出すために重要な毛包幹細胞の働きが弱まり、髪の毛を生み出す力も弱まってしまいます。
この毛包幹細胞の働きが弱まると、健康な頭皮環境を維持できず、結果として薄毛を助長してしまう可能性があるのです。
薄毛の原因まとめ
- 薄毛の原因①:男性ホルモン
- 薄毛の原因②:女性ホルモン
- 薄毛の原因③:栄養不足
- 薄毛の原因④:頭皮環境の悪化
- 薄毛の原因⑤:ストレス
- 薄毛の原因⑥:コラーゲン不足
【薄毛の原因究明】男性に起こる薄毛の原因は?

【薄毛の原因究明】男性に起こる薄毛「AGA」のメカニズムと原因
そもそも、テストステロンは男性ホルモンのひとつで、筋肉・骨格の形成や性欲に関わるホルモンです。
このテストステロンは5αリダクターゼという還元酵素と結合して、ジヒドロテストステロン(DHT)に変換されます。
ジヒドロテストステロンは、毛母細胞の働きを低下させ、ヘアサイクルの成長期を短くする作用があり髪の毛の成長を抑制します。
AGAは、前頭部と頭頂部、それぞれから薄毛が進行するものと両方から薄毛が進行するものがあり、進行性の症状のため初期の段階では気が付きにくい薄毛の症状と言えます。
初期症状としては、ヘアサイクルの乱れから髪にハリやコシがなくなり細く弱い髪の毛が増えるという症状が見られます。
また、正常なヘアサイクルでも髪の毛は1日に50~100本程度抜けるものですが、ヘアサイクルが乱れると髪が抜けるまでが早くなるため、抜け毛増加の原因に。
髪が細くなり抜け毛が増えることで、髪の毛のボリュームが減ってしまいスタイリングがしにくくなることで、薄毛に気が付く場合もあります。
【薄毛の原因究明】女性の薄毛の原因は?

女性の薄毛の原因は、前述したように出産に伴うホルモンバランスの乱れや加齢による女性ホルモンの減少など、女性特有のものがあります。
それ以外にも、ポニーテールやエクステなど髪の毛を強く引っ張るようなヘアスタイルが毛根を傷つけてしまい、薄毛につながるケースも。
また、シャンプーのし過ぎなどの間違ったヘアケア、極端なダイエットなどによる栄養不足、睡眠不足などの生活習慣の乱れや、精神的ストレスなども薄毛を引き起こす原因となるでしょう。
【薄毛の原因究明】女性に起こる薄毛「FAGA」のメカニズムと原因
AGAは男性ホルモンが原因の男性に多くみられる薄毛の症状ですが、女性でもAGAになる可能性があります。
女性のAGAは、「FAGA(女性男性型脱毛症)」と呼ばれています。
AGAは頭頂部や前頭部から進行していきます。
しかし、女性の薄毛であるFAGAは、男性のように部分的に薄毛になるのではなく、頭部全体が薄くなる「びまん性」という特徴を持ちます。
そして、FAGAにはホルモンバランスが大きく関わっています。
前述したように、女性ホルモン「エストロゲン」には、髪の毛の成長を促す作用があるため、女性は男性と比べると薄毛になりにくいと言われています。
しかし、何らかの要因でこのエストロゲンの分泌量が乱れると、女性体内に分泌されている男性ホルモンの働きが優位になり、薄毛や抜け毛といった症状が見られるのです。
【原因別薄毛対策】原因によって違う薄毛対策とは?

薄毛にはホルモンバランスの乱れによるものや頭皮環境、生活習慣など様々な原因があります。
薄毛の原因がホルモンバランスの乱れによるものと気付かずに、間違った薄毛対策を講じていれば、薄毛の症状を改善するのは難しいでしょう。
AGA・FAGAといった進行性の薄毛の場合は、早期発見が適切な薄毛治療につながり、薄毛の進行を抑えることが可能です。
薄毛は原因によって治療法や改善方法が異なります。
自分の薄毛の原因を見極めて、正しい薄毛対策をすることが大切です。
【原因別薄毛対策】AGA(男性型脱毛症)の場合
薄毛対策として育毛剤を使っている人も多いのではないでしょうか?
実は、市販されている薄毛対策用の育毛剤の多くが、発毛効果を持ちません。
ほとんどの育毛剤は医薬部外品であり、頭皮環境を整え、髪の成長を促したり抜け毛を予防したりするために作られているのです。
育毛剤で薄毛改善の効果を得られない場合には、効果が認められているAGAの治療薬で治療することをおすすめします。
日本皮膚科学会が策定したガイドラインでは、AGAには「ミノキシジル外用療法」と「フィナステリド内服療法」、「デュタステリド内服療法」が勧められています。
ミノキシジル成分5%含有の外用液は、ヘアサイクルの休止期の毛包を活性化させ、新しい髪の毛の生成を促す効果があります。
さらに、ミノキシジルには成長期を維持する作用もあるため、AGAには効果的です。
フィナステリドとデュタステリドは、ジヒドロテストステロンの生成を抑え、ヘアサイクルを正常に戻す効果があります。
また、デュタステリドにはフィナステリド以上の発毛効果が期待されています。
【原因別薄毛対策】FAGA(女性男性型脱毛症)の場合
女性の薄毛には、女性ホルモンのバランスを整えることが大切です。
ホルモンバランスは偏った食生活や睡眠不足、ストレスなど些細なことでも乱れやすいもの。
薄毛対策には生活習慣の見直しやストレス解消を心がけましょう。
FAGAの場合、治療薬にフィナステリドやデュタステリドは効果が認められておらず服用できません。
しかも、妊娠中の女性は、薬に触っただけでも胎児に影響を及ぼすおそれがあると言われています。
そのため、多くの病院では女性の薄毛治療に、ミノキシジル成分を1%含有した外用薬を処方しています。
【原因別薄毛対策】頭皮環境を整えることが大切
薄毛の対策には、健康な頭皮環境が大切です。
普段のシャンプーやヘアケアが間違っていると頭皮環境を悪化させ、薄毛の進行を早めてしまう危険があります。
薄毛を予防する上では、正しくシャンプーをすることが大切です。
また、薄毛対策の育毛剤には頭皮の血行をよくする効果を持つものがあるので、一度試してみてもいいでしょう。
しかし、薄毛対策には育毛剤にだけ頼るのではなく、正しい生活習慣を心がけることも大切です。
【薄毛の原因究明】薄毛は「原因」を知ることが大事!

薄毛や抜け毛が気になり始めると、シャンプーや育毛剤といった“外側からの薄毛対策”に目がいきがちです。
しかし、自分の薄毛の状態や本当の原因は自分自身では判断しにくいもの。
髪の毛のボリュームが減った・抜け毛が異常に増えたなど、薄毛が気になり始めたときは、自己判断で行動せず、早めに薄毛治療の専門の病院で相談することをおすすめします。
自分の薄毛の状態や原因を知ることができ、適切な薄毛治療や薄毛対策のアドバイスを受けられます。
【薄毛の原因究明】クリニックで正しい原因と対策を知ろう!
自然な状態でも髪の毛は1日に100本程度は抜けるものですが、シャンプー時の抜け毛や、起床時に枕に付着している髪の毛の量が極端に増えたと感じる場合は、薄毛対策が必要かもしれません。
薄毛の症状や原因は人によって違うため、正しい薄毛対策もそれぞれ異なります。
そのまま放置したり間違った薄毛対策を続けていると、薄毛の症状が悪化してしまうことも。
薄毛対策にはさまざまな方法があります。
薄毛が気になり始めたら、少しでも早く薄毛専門の病院を受診して、適切な薄毛対策をすることが薄毛改善への近道です。