
2019年04月11日 更新
暑さで頭が“寒く”なる? 汗が影響するハゲの原因とは
「汗をかいたままにしているとハゲる」と言われたことはありませんか?なぜ、汗がハゲる原因となるのか、汗がハゲに及ぼす影響を解説します。頭皮環境を清潔に保ち、ハゲる原因とリスクを少しでも減らしましょう!
体にとって「汗」は必要不可欠

体温調節の役目を持つ
汗は、運動や風邪の発熱などによって体温が上昇した際に、体温を下げる役割を持っています。
いわば、“打ち水”のような役割を担っており、これによって体温が36.5度前後に保たれているのです。
汗は毛穴ではなく汗孔(かんこう)から分泌
「汗がハゲの原因になる」と聞くと、汗はてっきり毛穴から分泌されるものと思われがち。
正確には、毛穴のすぐそばにある「汗孔」と呼ばれる場所から分泌・排出されています。
汗が原因で頭皮環境が悪化する

なぜ、“汗をかくこと”がハゲの原因となりえると言われているのでしょうか?
その答えは、汗が頭皮に与える影響を見ると明らかになります。
汗が頭皮に与える影響
- 毛穴詰まり
- 雑菌の繁殖
- 頭皮の炎症、かゆみ
汗が頭皮に与える影響①:毛穴詰まり
1つ目の理由は、汗によって毛穴が詰まってしまうことです。
先述のように、汗は毛穴に隣接する汗孔から排出されます。
普段生活している中でかく程度の少量の汗や、頭皮環境が良好であれば汗が髪の毛にダメージを与える可能性は低いでしょう。
しかし、大量の汗をかいたり、ほこりや整髪料が髪の毛や頭皮に残ったりしているような状態だと、汚れた汗が毛穴に侵入してしまいます。
このように汚れた汗が毛穴に侵入すると、毛穴が詰まり、ハゲの原因になりかねません。
汗が頭皮に与える影響②:雑菌の繁殖
頭皮はもともと雑菌を防ぐために弱酸性をおびています。
通常の汗も基本的には弱酸性ですが、大量の汗をかいた場合は重炭酸イオンという成分が混じり、弱アルカリ性になるのです。
弱アルカリ性の状態になると、雑菌が繁殖しやすくなります。
つまり、大量の汗をかいたときの頭皮は、雑菌が繁殖しやすいということ。
雑菌が繁殖しやすい頭皮環境が続くと頭皮環境が悪化し、場合によってはハゲの原因ともなりかねません。
また、汗によって頭皮がむれている状態も、雑菌が繁殖しやすい頭皮環境と言えます。
汗が頭皮に与える影響③:頭皮の炎症、かゆみ
良好ではない頭皮環境を放置しておくと、血行不良や頭皮の炎症を招く原因となってしまいます。
重度の炎症やかゆみは、健康な髪の毛の成長を妨げ、場合によっては抜け毛やハゲの原因にもなりかねないため、注意が必要です。
AGA(男性型脱毛症)と汗に直接の関連性はない

ここまで述べてきたように、多量の汗をかき、そのまま放置することは頭皮環境の悪化につながります。
ハゲや薄毛で悩む人の多くがAGA(男性型脱毛症)によるものだと言われていますが、この汗による頭皮環境の悪化はAGAの原因ともなりえるのでしょうか?
AGAのメカニズム
髪の毛には一定の寿命があるため、どんな健康な人でも抜け毛は生じます。
このように髪の毛が成長して抜け落ちる周期のことを「毛周期」と言います。

一般的に成長期が2〜4年程度、退行期が1ヶ月程度、休止期が5ヶ月程度で1,000〜2,000日の周期。
AGAは、この毛周期が短くなることにより髪の毛が十分に成長できず、毛根が寿命を迎えることでハゲてしまうのです。
ジヒドロテストステロン(DHT)が毛周期に作用する
毛周期が乱れる原因として、男性ホルモンの一種である「ジヒドロテストステロン(DHT)」が挙げられます。
ジヒドロテストステロンは、同じく男性ホルモンである「テストステロン」と「5αリダクターゼ」が結びつくことで生じる物質です。
このジヒドロテストステロンは、胎児期の外性器を発達させる重要な働きがある一方、思春期を過ぎると毛周期に悪影響を与えるという特徴を持ちます。
清潔な頭皮を保って適切なAGA治療を

ハゲの原因を理解し、AGAを根本的に治療するには、AGA専門クリニックで診察を受け、AGA治療薬の服用が必要です。
しかし、AGA治療薬を飲んでいるだけで治るとは限りません。
いくらAGA治療薬を服用しているからといって、頭皮環境を整えなければ、AGA治療薬による効果も半減してしまうかもしれません。
ハゲを効率よく治すためには、AGA治療薬による投薬治療と同時に、頭皮環境を悪化させる原因を取り除くことが重要。
効果的なAGA治療は、健康な髪への第一歩。
普段から頭皮環境を保つことを心がけ、少しでも早くAGA専門クリニックで診察を受け、ハゲや薄毛の原因を理解して適切な対策を行いましょう。