
2019年03月08日 更新
【薬剤師監修】AGAとはどんな脱毛症? 他の薄毛との違いを解説!
AGA(男性型脱毛症)とは男性ホルモンによる脱毛症

AGAという名称は、「Androgenetic Alopecia」の略称で、男性ホルモンと遺伝から来る脱毛症という意味を表しています。
AGAは進行性の脱毛症。治療せずにいると、抜け毛や薄毛がどんどん進行していきます。
そして、AGAと言われている人の数は約1,200万人。
【AGAとは】AGA(男性型脱毛症)は他のハゲ・薄毛の病気とは異なる
AGAの症状は、円形脱毛症のように局所的な脱毛部位ができることはなく、頭頂部やおでこの生え際から徐々に脱毛していくのが特徴です。
【AGAとは?】主なハゲ・薄毛の原因
- AGA(男性型脱毛症):男性ホルモンが原因
- 円形脱毛症:円形に自己免疫疾患やストレスが原因と言われている
- 脂漏性脱毛症:過剰分泌された皮脂が毛穴を塞ぐことで起こる
- 粃糠性脱毛症:過剰分泌されたフケが毛穴を塞ぐことで起こる
- びまん性脱毛症:頭髪全体が薄くなる脱毛症。女性ホルモンの減少が原因と言われている
AGA(男性型脱毛症)の原因とは

AGA(男性型脱毛症)の原因とは①:男性ホルモン
ジヒドロテストステロンが引き起こす毛周期の乱れによって、髪が十分に育たなくなり、薄毛・ハゲが目立つようになるというのが、AGAなのです。

「毛周期(ヘアサイクル)」とは?
- 「毛周期(ヘアサイクル)」は、約1,000〜2,000日の周期で起きる、髪の毛が生えて成長する循環のこと。
- 発毛してから約2〜4年程度かけて「成長期」、約1ヶ月の「退行期」、その後5ヶ月の「休止期」という3つの時期を繰り返す。
AGA(男性型脱毛症)の原因とは②:遺伝
【まとめ】AGAとは?
- AGA(男性型脱毛症)とは、脱毛を促す悪玉男性ホルモン「ジヒドロテストステロン」が原因で起こる脱毛症。
- ジヒドロテストステロンによって、毛周期が短期化され、薄毛が進んでしまう。
- AGAは主におでこや生え際からM字で進行していく。
- 約1,200万人の日本人成人男性(3人に1人)が発症!
額が広いだけ?M字ハゲ?:簡単チェック方法
AGAの人の多くはだんだん生え際が後退していき、いわゆる「M字ハゲ」の状態となります。
「自分はおでこが広いだけだから……」といった人のために、M字ハゲか額が広いだけかを簡単にチェックする方法をご紹介します。
「おでこが広い」のか「M字ハゲ」なのか悩んでいる人は、以下のチェック方法で自身の症状を確かめてみましょう。
M字ハゲチェック
- ステップ1:生え際を映すための鏡を用意
- ステップ2:目を見開き眉毛を上に動かすことでおでこにシワを作る
- ステップ3:1番上のシワと生え際の間に指が何本入るか確認
「ステップ2」でできるシワは頭皮とおでこの境界線を認識する上で、1つの目安となります。おでこのシワは、おでこの筋肉を含む顔の筋肉が動いたためにできるものです。
そして、頭皮にシワができることはないのです。
「ステップ3」ではおでこにできた1番上のシワ、すなわちおでこと頭皮の境界線と実際の生え際がどの程度離れているのか確認します。
髪の毛とシワの距離ががちょうど指1本程度であれば、生え際のハゲは心配ないと思われます。
しかし、それ以上離れている場合は、残念ながらM字ハゲの可能性が高いでしょう。
あくまで目安ですが、この3つのステップでおでこが広いのか、M字ハゲなのかをチェックすることができるので、ぜひ試してみてはいかがでしょうか。
AGA(男性型脱毛症)の治療法とは

AGA治療薬による投薬
AGAによる薄毛を治療するためには、科学的根拠に基づいたAGA治療薬によって、脱毛を促してしまう男性ホルモン「ジヒドロテストステロン」の生成を抑制することが必要です。
AGAの治療法は、日本皮膚科学会と毛髪科学研究会が策定した「男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン2017」で推奨度がランク付けされています。
ガイドラインで最も推奨されているのが、ミノキシジル外用薬・フィナステリド(プロペシア)・デュタステリド(ザガーロ)による投薬治療。
3つのAGA治療薬を服用することで乱れた毛周期が整えられ、新しい髪の毛が成長しやすくなります。
AGA治療薬は、副作用を考慮した上で医師の処方を受ける必要があります。
3つのAGA治療薬と副作用について詳しくはこちらから
[薬剤師監修]ハゲは薬で治療できます。厚労省が認可した3つの「AGA治療薬」
投薬以外のAGA治療法
AGA治療で投薬が推奨されていても、「薬はちょっと……」という人もいるのではないでしょうか。
投薬以外にも、さまざまなAGA治療法があります。
【AGAの治療法】投薬以外のAGA治療とは?
- 植毛
- 育毛メソセラピー
- HARG療法
- 毛髪再生治療
科学的に根拠が認められていない治療法もあるため、治療の前には必ずAGA専門クリニックで診察を受けるようにしましょう。
AGA治療は医師と相談のうえで、自分に合った治療法を実践することが大切です。
女性の薄毛(FAGA)は男性のAGAとは異なる

女性版AGAの名称「FAGA」とは
女性にも、「FAGA」と呼ばれるAGAが発症するおそれがあります。
FAGAは男性のAGAとは異なり、頭部全体が薄くなっていく「びまん性」の脱毛症であるのが特徴。
AGAと同じく、女性の薄毛も治療をしない限り進行を食い止めることはできません。
放置していれば加齢とともに進行してしまうため、早めの治療が重要です。
FAGAの治療では、妊娠の可能性がある方や授乳中の方など、男性とは異なる様々な状況や体調に考慮した治療法や治療薬が必要となります。
【まとめ】FAGAとは?
- FAGAは、女性に起こるAGA(Female-AGA)
-
FAGAの主な原因:女性ホルモン分泌量の低下
(女性ホルモンの低下により、体内に分泌する男性ホルモンの影響が強くなり、薄毛を促進してしまう) -
FAGAの特徴は「びまん性」
→髪全体が薄くなっていく。
AGA治療薬ミノキシジルは女性の服用も問題なし!
「男性型および女性型脱毛症ガイドライン」では、ミノキシジル治療法がFAGA治療法の中で唯一Aランクに指定。
AGAで使われるフィナステリドやデュタステリドは、女性が服用することは禁忌とされています。
女性の薄毛治療では、妊娠の可能性や授乳中など、様々な状況や体調に考慮した治療法や治療薬が必要です。
女性の薄毛治療でも、まずはAGA専門クリニックで相談し、自分なりの治療法を見つけることから始めてみましょう。
女性の薄毛「FAGA」について詳しくはこちらから
薄毛は男女でどう違う? 女性特有の薄毛「FAGA」の症状とその原因
AGA治療の費用は?

AGA治療薬の価格相場とは?
投薬治療を選択した場合、クリニックの診療費に加え1ヶ月ごとに治療薬の費用がかかります。
AGA治療薬の価格相場
- ミノキシジル外用薬:1ヶ月あたり約7,000〜15,000円程度。
- プロペシア(フィナステリド):およそ1ヶ月分(28錠)約6,000〜7,500円程度。
- ザガーロ(デュタステリド):およそ1ヶ月分(30錠)約8,000〜9,000円程度。
多くのAGA専門クリニックでは、治療費用に関する相談やジェネリック医薬品など、費用面でのサポートも充実しているのでおすすめです。
AGA治療は全額自己負担!
AGA治療は健康保険が適用されない「自由診療」です。
よって、AGAの治療費用は100%自費で支払わなくてはなりません。
では、AGA専門クリニックでのAGA治療にはどの程度の費用がかかるのでしょうか。
AGA専門クリニックでの治療費用例
- 現在の状態を維持・予防したい:5,500円/月
- 現在の状態から髪を生やしたい:18,000円/月
このAGA治療費を高額と受け取るか安いと取るかは、個人の薄毛の悩みの程度や、経済状況によるでしょう。
見た目が変わることによって、心が変わり、人生が変わることもあります。
AGAの進行状況や年齢によっても費用や治療法が異なるため、まずは専門クリニックの基本無料カウンセリングを受けてみることをおすすめします。
AGAの予防法とは?
AGAは、日頃の生活習慣や頭皮ケアを見直すことで未然に予防することが可能。
頭皮環境の悪化は、AGAを助長するだけでなく、別のハゲを引き起こしてしまうおそれもあります。
AGA予防法①:正しい頭皮ケアを行う
頭皮環境を向上させるためには、日頃から頭皮をしっかりケアする必要があります。
シャンプーとドライヤーを使ってしっかり髪を洗い、育毛剤やヘアオイルなどを使って清潔な頭皮を心がけるといいでしょう。
AGA予防法②:生活習慣の見直し
普段の生活を見直すことでも、AGA予防につながります。
脂っこい食べ物が多い食生活や運動不足は、頭皮の皮脂量を多くしハゲを助長してしまいます。
また、ストレスの溜めすぎは直接ハゲを起こすわけではないものの、頭皮の血行を悪くしAGAや円形脱毛症の遠因になるかもしれません。
【AGAを助長?】頭皮環境を悪化させる生活習慣と改善例
- ×食生活の乱れ→○栄養バランスを心がけた食生活(サプリメントで不足しがちな栄養を補うのも可)
- ×睡眠不足→○十分な睡眠を心がける
- ×運動不足→○身体を動かすことを意識する(通勤時にエレベーターやエスカレーターを使っているのなら、階段を使用してみるなど)
- ×過度のストレス→○適度にストレスを発散する(長めの入浴をとってみるなど)
- ×過度な飲酒→○無理のない範囲で酒量を減らしてみる
- ×過度な喫煙→○無理のない範囲でタバコの本数を減らしてみる
AGAの治療の前にまずカウンセリングを受けてみよう

AGA(男性型脱毛症)は自分に合った治療を
カウンセリングは基本無料であるうえ、頭皮の状態もチェックしたうえで自分に合った治療法を提案してくれるでしょう。
病院に行かずとも、スマホを使ってカウンセリングを受けることもできるので、初めての人でも安心です。
AGA+編集部員もAGA治療を受けてみました

AGA治療薬:デュタステリド配合内服薬、ミノキシジル配合内服薬
AGA治療期間:10ヶ月(現在継続中)
*左がAGA治療開始前、右がAGA治療開始10か月後です。
編集部員「22歳くらいから、AGAによる薄毛で悩んでいました。薬を飲み始めて3か月くらいで頭皮を手で触った時の感触が変わってきて、5〜6か月ではツルっとしていた部分にも産毛がびっしり生えていて感動しました!今のところ治療薬の副作用もないので、このままAGA治療を続けて、数年振りの前髪をつくりたいです!」
クリニックでの治療体験記をもっと詳しく知りたい人はこちらから
【画像あり】AGAの薄毛は病院で治せる!と聞いたので行ってみた。AGA治療体験記